理想の住まいを考えよう
自分の家が欲しい。そう思ったときに、それを現実にできるかどうかは、具体的なイメージを膨らませられるかどうかにかかっています。ただ
“家が欲しい”と 漠然と思っていても何も始まりません。どんな家に住みたいのか、自分の家があったら何をしたいのか、誰と住むのか・・・など具体的な枠を固めていくと、自分の理想の家が思い浮かぶはずです。
まず考えたいのは
「どんな暮らしをしたいのか」ということです。間取り一つをとってみても、実際の暮らし方によってプランは大きく異なり
「田舎風の空間に囲まれてのんびりしたい」「書斎は絶対必要」「ペットにもやさしい住まいがいいな」など、きっとそれぞれの暮らし方によって、家選びも違ってくるからです。
いわゆる物件広告で間取り図や外観写真を見る前に、まずは必要なパーツを考えていきましょう。個室は何部屋必要なのか。リビングルームはどれぐらいの広さにしたいのか。
大切にしたいのはどんな条件でしょうか? 家族がいつも集まって楽しく暮らすこと。趣味に打ち込むこと。子供たちが落ち着いて勉強できること。収納がいっぱいあること。いろいろあるでしょう。こうした条件から家の部品を描いていきましょう。
紙に描いた部品(部屋)を切って、2階建て、3階建てにどんどん並べて組み換えていきます。この時点では家の形が美しくなる必要はありません。理想とする生活イメージに近い、部屋のつながりができあがったら、それを何種類が保存しておいて、いよいよ実際の家の間取りの検討に入るのです。
住まいを購入するにあたって、家族みんなで考えること、それが心地よい住まいの第一歩です。家族それぞれのスタイルを大切にしつつ、みんなが安心して心地よく住める家をイメージしてみましょう。
ライフスタイルの変化に対応できる住まい
私たちの暮らしは「一瞬」のものではありません。その時、その時に応じて変化を重ねていくものです。特に子どもの成長は、家族のライフスタイルに大 きく影響します。子供が小さいときは、親と同じ部屋で過ごすことが多くても、自立心が芽生え始めるとともに個室を用意する必要も出てきます。
また、ゆくゆくは両親と同居する予定の人もいるでしょう。一戸建て住宅では1階に両親・2階に子供夫婦が住める二世帯住宅、マンションでは室内に2つのキッチンやトイレを配したプランや、メゾネットと呼ばれる2階建てタイプなら、プライベートを保ちながらの同居生活を送ることができそうです。
家は3回買え、とよく言います。それぐらい難しい買い物だということですが、同時に家族の形がそれぐらい変わるということも意味しています。子供たちが巣立って、夫婦だけになったら、あまりたくさんの部屋は要らないでしょう。いつ買っていつまで住むのか、しっかり考えておきましょう。
住まいに合わせてライフスタイルを変えるのではなく、ライフスタイルに合わせて住まいも変化させていく…。あらかじめ自分たちの変化を予測して、柔軟性を持った購入計画を立てましょう。
購入エリアの検討
家族の通勤や通学の利便性という観点から、具体的にどこに住まいを構えるのか検討していきます。
徒歩圏内がいいのか、駅までの距離はどのくらいなのか、会社や学校までの電車やバスの所要時間、始発・終電時間などをチェックしてみましょう。また、車での通勤通学の場合は駅の近さよりも、幹線道路に出やすいかどうか、朝昼晩それぞれの時間の渋滞情況なども考慮に入れておきたいところです。
また、周辺環境という観点からエリアを絞っていく方法もあります。 公園の近くや緑が多い住宅地がよいのか、あるいはスーパーや商店街など、毎日の買い物がしやすいのがベストか。生活パターンに応じて、はずせないポイントを確認します。幼稚園や保育園、公園や病院などの施設の充実度も気になるところです。
人は自分が住んだ街のことしか知らないもの。他の人から伝え聞いた街の評判などで何となくイメージができているものですが、例えば同じ路線の同じ駅でも、北口と南口とでは雰囲気が全然違うものです。実際に行って、自分の目で確かめることも大切です。
住まいの種類
住宅には、マンションや一戸建てなど、形態別にいろいろな種類があります。
一戸建てには自分達の希望を取り入れながら建物を建築する
「注文住宅」と、あらかじめハウ スメーカーや工務店などが設計・施工した住宅を購入する
「建売住宅」の2つの選択肢があります。 「マンション」は、土地を購入者全員で所有し、建物の室内部分を自分の所有とするものです。
また、一戸建て・マンションともに、土地は期限付きで借りることにして建物だけを購入するという
「定期借地権付き住宅」もあります。
購入を思い立ったら、その違いやメリット・デメリットを把握してから自分たちのライフスタイルに合う住まいを選びましょう。