※チェックシートをご覧頂くには、Acrobat Readerが必要です。
部屋探しは、自分の生活スタイルを知ることからです。起床してから就寝するまで、どのような行動をとるのか、そのために必要な条件 は何かをじっくり考えてみます。比較的自由時間のある学生と、仕事で帰りが遅い社会人とでは住まいに求めるものは異なってきます。 自分のライフスタイルを理解したうえで、立地や間取り、自分の好みなどを考えながら部屋探しをする、 これが成功するための最初のステップといえそうです。
一般に家賃の目安は収入の3分の1以下と言われます。その他にクレジットカードローンがある場合などは、収入からローンを引いた額から月々いくら支払えるのか、じっくり検討して家賃の限度額を決めましょう。エリアごとの平均家賃などの情報収集は、その地域の不動産会社をこまめに回って調べるのがベストですが、時間もかかって結構大変です。情報誌や、最近ではインターネットを使った物件紹介も随分多くなり、探しやすく便利な機能もあるので、平日の昼間に時間の取れない人にはおすすめです。とにかく調べる、これが大切です。home.adparkでは「家賃相場」で全国の家賃を調べることができます。
自分の今住んでいる部屋や、友人の部屋などを参考にシミュレーションしてみましょう。風通しや窓の向き、日差しの強さなどをあらかじめ考えておきます。近くに高い建物がある場合、まったく日当たりが望めない場合もありますので、自分のライフスタイルを基本に、どのようなことに重点を置くかを考えましょう。例えば自炊をしたい場合、台所にガスは通っているか、風呂好きであれば、バス、トイレが別々になっているかも要チェックです。また、隣や下の音は気にならないかなど、壁の厚さもチェック対象となります。これらのことは、おおむね間取り図内に書かれているので、その見方についての知識もつけておきたいものです。
どんな条件にプライオリティをおくかによって、部屋選びは変わってきます。自分の憧れている街に住みたい、会社や学校の近くに住みたい、ペットと一緒に住みたい、楽器を演奏したいなど、趣味やニーズによって部屋を選ぶポイントは変わってくるのです。最近では風水の方位学にこだわるなど、新しい観点から部屋選びをする人も増えています。これから長く自分が住む部屋ですから、どうしても譲れないと思う優先順位を考えて、それに見合う部屋探しをするとよいでしょう。 例えば、物が多い人は収納スペースが広くある部屋、お風呂はゆっくり入りたいという人はバストイレ別の部屋、料理は自炊でという人はガスキッチンが備え付けられている部屋を優先するという具合です。趣味や利便性を優先すれば、当然家賃は高くなりますし、安いアパートに住めば貯蓄ができるでしょう。自分の生活スタイルを、再度見直すいいチャンスにもなりますね。一点豪華主義もよし、ほどほどにバランスをとるのもよし、まずは自分の生活スタイルを認識してそれから部屋選びをしましょう。
この段階では、今までのシミュレーションがものをいいます。物件の下見は、不動産会社の担当者と一緒に行ってチェックするのがベストです。その物件の間取り図と現状とが一致しているか、さらに細かいところはどうなっているかをくまなく確認します。まず、適切な収納スペースがあるかどうか。扉や窓はスムーズに開閉するか。水まわり、壁のヒビ割れや汚れなどもチェックします。気がついたところはどんどん担当者に修理してもらうようお願いしましょう。また、友人などに付き合ってもらうと客観的な意見が聞けてたいへん参考になります。
基本的には、部屋の中は必ず見て決めましょう。その際は、不動産会社の立ち会いのもと、現在住んでいる人の都合を聞き、プライバシーの侵害をせぬように気をつけて下見をさせてもらいます。また、別室で同じ仕様の部屋を見ることのできる場合もありますし、最近ではモニター画像で室内をチェックできるところもあります。下見をしないで即決してしまうと、後々後悔することにもなりかねませんので、必ず細部まで点検して納得してから借りるようにしましょう。忙しい人は、家族や信頼のおける友人に代わりに下見にいってもらい、写真を撮ってきてもらって図面と照らし合わせるのもひとつの手です。
部屋の周囲の環境も大切です。繁華街なのか住宅地なのか、コンビニエンスストアやスーパーマーケットは近くにあるか、駅までの道順や電車の発着状況なども確認するとよいでしょう。さらに、近くに住環境を阻害する要因、騒音、汚臭の元はないか、買い物の便や病院などもしっかりチェック。女性の場合、夜の治安も重要な要素となります。マンションであれば何階か、エレベーターはあるかなどもチェックしたいポイントですね。より快適なこれからの暮らしのために、優先順位をしっかりと決めましょう。
部屋の下見は、今まで図面上でしか想像できなかった部屋を実際に見る事ができるので、より具体的なシミュレーションができます。チェックするべき点については、本サイトのチェックシートも活用してください。また、現在自分の使用している家具などが入るかどうか計るために、下見の時にメジャーと筆記用具を持って行きましょう。 下見には客観的な目で見てもらうために、友人などを連れて二人以上で行きましょう。自分ひとりだけで下見をするより、ぐっと視野が広くなります。不動産会社に対しても、気がついた点があれば、友人からでもどんどん質問してもらいましょう。また、昼と夜ではおどろくほど環境が変わる場合もあります。特に女性の場合は、夜の治安など周囲の環境のチェックも重要です。
日本の場合、入居申し込みの際には連帯保証人が必要です。連帯保証人には両親、会社の上司、同僚、兄弟、親戚が適切です。
気に入った部屋が見つかっても、すぐに住めるわけではありません。申し込みの後に入居審査が行われます。入居後のルールを守ってくれそうか、家賃はきちんと払えるかなどが主な審査内容です。ごくまれに大家さんにあいさつに行く場合もありますが、それは面接を兼ねている場合もありますので注意して対応しましょう。入居審査には通常3日~1週間程度かかりますので、この間に契約時に必要となるものを用意しておくとよいでしょう。審査終了後、いよいよ契約となります。
通常、賃貸物件の解約は、それぞれの物件によって違いますが1カ月前に申し出るのが基本的となっています。そこから逆算して引越をする日を決めるのがよいでしょう。のんびり構えて1カ月を1日でも過ぎてしまうと、1カ月分の家賃を余計に払うことになることもあるので要注意です。引っ越しの日が決まったら、それに合わせて引っ越しの準備を始めましょう。粗大ゴミを出す場合も、1カ月以上前に申し込みが必要となりますので注意してください。また、各種手続き、ガス、水道、電気、電話などの解約日も早めに設定しましょう。荷造りもこまめにしておくと後で慌てずにすみます。
間取り、立地条件が気に入ったら、今度は細かいチェックをしていきます。せっかく気に入った部屋なのにトラブル続きだった、なんてことにならないように、気付いたことはすぐに不動産会社に聞きましょう。中古物件であれば、壁紙、鍵、窓やサッシ、水まわり、床などの改善、流し台の下やタタミのきしみなど、リフォームがきちんと行われているかどうかのチェックをします。入居前であればたいていの場合、不動産会社が間に入って大家さんにリフォーム交渉してくれます。ここでちゃんとチェックしておかなければ、自分の退去時にリフォーム代として多額のお金を請求されることも考えられますので、念入りなチェックをこころがけて下さい。
契約前に宅地建物取引主任者から重要事項説明が行われます。この時に物件資料を見比べながら、下見の話と食い違う点がないかを確認しましょう。続いて、契約書の内容確認を行います。物件に関する最後の確認作業となりますので、確認済みであっても再度目を通し、あいまいな点はすべて質問し、疑問や不安が残らないようにしたうえで捺印して契約しましょう。
契約時に必要な書類は、不動産会社によって異なる場合がありますので、必ず事前に確認してください。基本的には住民票、源泉徴収書、連帯保証人の署名・捺印、印鑑証明が必要となります。また、連帯保証人の印鑑証明が必要な場合が多いので注意してください。その他に、家賃を支払える収入があることを証明するために収入証明書が必要となります。連帯保証人の収入証明書を提出する場合もありますので、事前に確認をとっておきましょう。契約した際には不動産契約書、火災保険証券をもらうのを忘れないでください。
関東と関西では、契約時に必要なお金が違ってきます。関東圏ではだいたい敷金2カ月分、礼金1~2カ月分、不動産仲介手数料(家賃の1カ月分)、前家賃1カ月分や共益費などを支払います。目安としては賃料の6カ月分とされています。一方、関西圏では敷金のことを「保証金」と呼んでいます。関東圏よりも家賃は安く、保証金として6カ月から場合によっては1年分の家賃を前納することが条件の物件もあります。また、支払い期日前の入居の場合、その月の分を日割りで支払うことになりますが、これは前家賃とは別途となります。実際には入居時に色々と出費がかさむので、20~30万円ほど余裕をみて用意をしておきましょう。
いよいよ引っ越しです。敷金の返還についてですが、基本的には原状回復費を敷金から差し引かれた額が戻ってくることになります。いくら戻ってくるかは不動産会社や管理会社、大家さん、また契約書の記載によってかなり変わってきますので、契約時にきちんと確認をしておきましょう。 原則的に原状回復は、長年住んでいるうちに自然に損耗、劣化したものに関しては賃主負担、故意や過失で壊したり汚したりしたものは借主負担となります。部屋を出る時は可能な限りきれいに掃除しましょう。床、壁、窓はもちろんのこと天井に届くハタキも用意して、徹底した掃除をおこないましょう。タバコのヤニ取りは大変ですが、これによって敷金の返金金額がかなり変わってきますので入念に掃除してください。引き渡し日は、引っ越しの翌日以降がよいでしょう。この後、敷金がいくら返金されるか連絡してもらいます。
会社によって値段もサービスもかなり違ってきます。複数の会社に問い合わせ、見積もりをとってもらいます。見積もりは無料なので気兼ねせずに問い合わせましょう。その際、後のトラブル回避のためにも、器物の破損に対し保険を適用しているかどうか調べておきましょう。また、ピアノなどの特殊な大型荷物がある場合や、エアコンの取り外し・取り付けも別途料金がかかります。会社によっては、マンションの階数によって料金が異なる場合があるので念入りな打ち合わせをしておくことをおすすめします。
やっと新しい部屋が決まり、今まで住んでいた部屋から退去するには、通常1カ月前に申し出なければなりません。引っ越し予定日を決めたら、今まで住んでいた部屋を出る日を逆算し、すみやかに引っ越せるようにしましょう。申し出が遅れるなどのちょっとしたミスで、二重に家賃を支払うという無駄な出費にもなりかねませんので気をつけましょう。 引っ越す日が決まったら、いくつかの引っ越し会社に見積もりをとり、引っ越し会社を決め、契約後には、すぐ新しい部屋へ移れるように計画をたてましょう。新しい部屋が決まったら、入居日を設定します。入居日が家賃の支払い期日以前の場合、日割り計算してくれる場合もあるので、不動産会社か大家さんに相談してみましょう。